2019年6月21日

  • 世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009『キネマと恋人』を観劇してまいりました。本作は3年ぶりの再演で、原作のウディ・アレン監督『カイロの紫のバラ』もございますので、ネタバレ気にせず書かせていただきます。これからご覧になる方はどうかご注意くださいませ。

    演出はケラリーノ・サンドロヴィッチさん、主演は緒川たまきさんと妻夫木聡さん。1935年、発声映画になったばかりの日本が舞台。映画が大好きなハルコさん(緒川たまきさん)の元へ、スクリーンから憧れの俳優・高木高助扮する“間坂寅蔵”(妻夫木聡さん)が飛び出してきて大騒動というファンタジーです。

    冒頭から、喜劇映画研究会初代会長だったケラリーノさんの無声映画コメディ愛に心躍ります。妻夫木聡さん扮するミュージカル・コメディアンを目指す高木高助が憧れるのはハリー・ラングドン…!パンフレット情報によると小道具の切符にはきちんとラングドンのお顔が印刷されているそうです。観客には全く見えません(笑)

    ヒロインがあの独特な役作りのまま3時間半の舞台をこなすってとても技術のいることだと思うのです…緒川たまきさん、素晴らしかったです。今の舞台って、こんなにすごいの?!と感激した映像との融合。アートディレクターってすごいんだな~!

    写真はパンフレットの表紙です。喜劇映画研究会現代表、おなじみ新野敏也さんも対談されています。どのページも充実の内容で、どのようにこの隙のない完璧な舞台が作りあげられていったのか興味深く拝読しました。

    劇場の帰り道はハルコさんがかわいそうで、切なかったです。しかしやがて、ハルコさんがたとえ愛する高木さんと一緒に“東京”に行けたとしても幸せになれたかな?そもそも高木さんはハルコさんなしで俳優としての成功を維持できるのかな?ピンチなのはむしろ高木さんの方なのでは?などあれこれ考えました。そのくらいどの俳優さんも舞台の上で“生きて”いました。

    先日取材していただいた「映画と。」の記事で「まるで『カイロの紫のバラ』のワン・シーンを観ているかのようであった。」と私の弾き語り活弁を、偶然にも『キネマと恋人』の原作をあげて評していただいたことを、あらためてたいへん嬉しく感じました。

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