舞台「東海道四谷怪談」

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『ワラッチャオ!』メタホン役の谷山知宏君がご出演中の舞台『東海道四谷怪談』を見に行きました。6月10日から上演中ですが、活弁ライブが終わってから行ったため、賛否両論の感想がうずまいているのを知っており、いったい新国立劇場で何が起こっているのだろう?と興味深く観劇。本日は活弁台本や音楽を作る際の自戒も込めて、この舞台を分析してみたいと思います。

朝日新聞の舞台評と、検索で見つけた感想ブログをリンクいたします。ブログにはプログラムにあった解説も交えて書かれていますので、たいへんわかりやすいです。ちなみに朝日新聞が絶賛しているもう一つの舞台は、関亜弓嬢が携わり、私も以前見て大感激した木ノ下歌舞伎です。こちらは塩尻公演当日が千秋楽だったため観劇できず残念でした。

音楽

今回の舞台、一幕と二幕それぞれのクライマックスだけクラシック音楽が流れ始めました。それまでの音楽が良すぎたため、大事なシーンで客席の着信音が鳴ってしまったと誤解しドキドキしました。深い考えがあっての演出だとは思うのですが…。

先日『雷電』を活弁した際に、相撲の取り組み前と取り直しシーンにメリハリをつけるためラジオ体操“っぽい”音楽を大正琴で弾きました。お客様によってはその音楽も不釣合いに感じた方がいたのではないかと不安になりましたが、大丈夫でしたでしょうか??

笑い

怪談でありながら、要所要所笑いの起こる舞台でした。それを楽しいと思えることもあれば、物語全体から見れば必要なかったのではと思うシーンもありました。お岩さんが薬を飲んで顔が急に熱くなりもがくシーンも他の俳優さんによって笑いは起こりましたが、本筋であるお岩の見せ場から目をそらさせることになってしまいました。

これはもう私が活弁をする際にしばしば注意されることで、どうしてもくすぐりを入れたくなってしまうのです。『メトロポリス』で注意されたにも関わらず、『ボリシェヴィキの国におけるウエスト氏の異常な冒険』でも同じことを指摘されてしまいました。その意味で、客席から今回の舞台を見ることができて、非常に勉強になりました。

ちなみに蜷川幸雄さん演出の舞台『四谷怪談』(2001年シアターコクーン)ではお岩の顔が変形する様子を舞台上で見せていたと記憶しており、仕掛け満載でワクワクしたのを思い出します。

共感

無声映画が上映され続けたり、古いお話が演じ続けられているのは、現代人も共感できるからだと思います。ダメ男なのになぜか女性にもてる男性というのはいつの世もいますね。今回のお岩の夫、伊右衛門は私にはとにかくクズ男に見えてしまい、なぜお岩と、横恋慕するお梅があんなに伊右衛門にこだわったのか感情移入ができませんでした。

伊右衛門がお岩をだますシーンは「自分はだましていますよ」ということをアピールする演技をしていたため、やはり笑いは起こっていましたが、ここを迫真の嘘をつく色男にしているだけでも、お岩が元さやに戻る説得力が違ったと思います。

素晴らしい俳優さん

今回、バニラアワード2015俳優賞に輝く方を発見できただけでもうかがって良かったです。恋の横恋慕をする若い娘・お梅を演じていたのはなんと54歳の有薗芳記さん!動きが上品で非常に面白く、まるで恋する乙女、有薗さんを見に行くだけでも価値がありますよ。

谷山君

これまで谷山君の舞台は3度見たことがあり、いずれも色物的な役どころでした。メタホンを見てもおわかりのように谷山君は本当に面白いです。今回、男性が女性役も演じるということで、花組芝居から参加した谷山君は女形のために呼ばれたのかと思いきや、男性役。お岩とともに殺されて化けて出る小仏小平という重要な役どころで、新鮮で観に行けて良かったです。というか、『ワラッチャオ!』で共演してから2年半、谷山君がどんどん輝きを増しているのをバニラ姉さんは見逃していませんよ。

自戒を込めて賛否のピを多めに書いてしまいましたが、東京公演は28日まで。その後、兵庫県でも公演がありますので、是非、平成の四谷怪談をご堪能あれ。


2015年6月25日

コメント

しとろん2015年6月26日

ライブの後はいつも、バニラさんについての話だけを3時間くらい・・・(爆) ピの話も一つ書きますと、今回の『雷電』はセリフが字幕に忠実でも分かりにくいと感じたと意見が一致。じゃぁどうすればいい?と話は進み、その日のお客層に応じてセリフ回しを変えられないかとか?老若男女が同時に観賞してもそれぞれが楽しめるような立体的な表現方法がないか良くできたアニメみたいにとか?右脳と左脳を器用に(以下略) 「怪談」と言えば、バニラさんのテレビ出演でのナンバーワンはあの怪談だったと思います(そんな話もしていました) 書きたいことばかり書いてすいません↓

TAKAじい2015年6月26日

怪談といえば小泉八雲が思い浮かびます。「耳無し芳一」や「むじな」「雪女」など英語の教科書にものってました。要所要所笑いの起こる活弁てのも重要ですよね。特に60分を超えるような長丁場のときは老若男女に受けるギャグや意訳が適度にあるとよりわかりやすく楽しくなると思います。以上、四谷駅の階段で息切れしちゃうじじぃでした。

しとろん2015年6月26日

お琴の曲に違和感?は感じませんでしたよ。今回、ホールの音がすごく良くて、お琴の音も優しいし、ピアノの音もきれいだと感じました。相撲の拍子木はちょっと期待していて(笑)木魚は法事を思い出しました(汗)

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