『映画探偵』高槻真樹著

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『映画探偵~失われた戦前日本映画を捜して』高槻真樹著をだいぶ前に拝読したままブログに書き損ねておりました。フィルムセンター、京都文化博物館、神戸映画資料館、映画保存協会、おもちゃ映画ミュージアム、他にもたくさんの方々、こんなに知り合いばかりがインタビューされている本はめったにありません。さらに、自分が興味を持って読んだ本の中に、自分の名前を偶然見つけるという初めての経験をしました。ドキドキしました。ありがとうございます。

本書を読むと、日本における映画発掘の歴史はまだ日が浅いのがよくわかります。手前味噌な分析をすれば、2001年に行われた東京キネマ倶楽部の座付き弁士オーディションで弁士の数がにわかに増え、無声映画が上映される機会が増えたことも関係あるような気がします。

と言いますのは、博物館などの保存施設以外に、弁士自らもフィルムを集めていることに、こんなに注目した本は初めてではないでしょうか。そして、無声映画業界で長らくささやかれてきた先輩弁士のあまりよくない噂の真相にも切り込み、関係者にインタビューをしていらっしゃいます。この件について真正面から掘り下げられた文章を初めて読み、ますますドキドキしました。

著者の高槻さんとは面識がないのですが、徹底的に中立を貫いていらっしゃいます。ですから、自分でフィルムを集めている片岡一郎弁士や坂本頼光弁士以外に、私の名前まで例にあげてくださったのだと思います。

公的機関の取り組みも非常に波瀾万丈でありますが、他にもその実態がよくわからない個人コレクターとの接触を試みたり、話に聞くだけだった骨董市にも潜入したり、研究書でありながらドキドキが止まらない、まさに「探偵もの」です。

様々な方の努力により、発掘・保存された無声映画のお蔭で活弁することができるのだと改めて実感しました。7月18日の独演会『山崎バニラの活弁大絵巻~屋上ランデヴー』ではおもちゃ映画ミュージアムの貴重なコレクションの数々もご覧に入れます。是非ご来場くださいませ。

 


2016年5月15日

コメント

しとろん2016年5月16日

私たちがこうしてファン活動が出来るのも、皆さまのおかげなんですね・・・感謝。 近所の映画館では、ナツカシ映画の日はいつも大盛況のようですよ。

TAKAじい2016年5月16日

5月になって昼間は25℃を超える夏日も多くなりました。ネコを題材に小説を書いております。こんにちは夏日漱石です!?夏風邪ひいたら寝込んでしまいます。「我が輩は寝込んでおる」。。。しかし戦前の映画は面白いにゃあ。

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