駆け出し弁士七転八倒鑑賞

先日、週アスPLUSに寄稿しました「今回の将棋電王戦について思うこと」が「将棋電王戦と「機械的失業」と棋譜の著作権」で取り上げられていました。書かれたのは福井健策弁護士で、ご面識はないのですが私は大学で授業をする際にはレジュメに゛オススメ本″として福井先生の『ビジネスパーソンのための契約の教科書』をご紹介しております。もちろん社会人の方にこそオススメの本です。

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「駆け出し弁士七転八倒」を見に行ってきました。2010年に弁士デビューされた山城秀之さんと、昨年デビューしたばかりの山内奈々子さんによる活弁です。キネマ倶楽部座付き弁士をしていた私と違って、常設館もない現在、お二人で会を企画し運営しているのは本当に偉いと思います。またオーディションがきっかけの私と違い、澤登翠先生に弟子入り志願してのデビューですから、覚悟のほどが違います。

『血煙高田馬場』は現存するのが6分ほどなので、毎回冒頭でお二人とも演じて成長を披露するという新人弁士さんらしい素敵な企画もあります。そして今回は「山、笑う。」と題しまして東西コメディ対決という企画だったので、演目にも興味があり参上しました。『ローレル&ハーディ キルトとズボン』『涙の土俵入り 雷電為右衛門』『爆心ラリー』。私もいつか活弁したいと思える無声映画たちに出会え、たいへん勉強になりました。

さて、ここからはちょっと抽象的なお話になります。技術のお話とか、生まれ持っている華やかさの話ではありません。

お二人は自分たちでは気付いていないかもしれませんが、私から見たら本当に尊敬する活動をしています。これほどまでに自分たちで頑張っているのだから活弁はもっと自己中心的になっていいのではないかと感じました。例えば、お客様全員はわからなくても自分がなんとしても言いたいから、このギャグを入れようとか。今回はこんな飛び道具を使ってみようとか。←私が言うと変な意味で説得力がありますね(汗)

会のタイトル「七転八倒」の文字通り、毎回挑戦的な解釈の台本作りで7回は転び、話芸勢い余って8回は倒れるくらいのパワーで回を重ねると、1回1回の公演で得られるものの量が全然変わるというのが経験談です。芸の道はベテランになっても試行錯誤が続くはずですが、その鍛錬の質が変わり、余計なものをそぎ落としていくようになるのだと思います。新人だからこそ余計なものをジャラジャラくっつけながら挑戦しやすい試行錯誤というのがどうしてもあります。公演のデキが100点満点中、同じ点数だとしても、そつなくまとめた活弁より、七転八倒の活弁の方が今後の展開がまるで違うはずです。
「何やらかしてくれるんだ?」と思わせてくれるのが新人公演の楽しみでもありますし、いずれなんとしてもまとめなくてはならない芸歴になってきますので…。←私が言うとこれまた変な意味で説得力がありますね(汗)

っとここまで読んで、「け、何、先輩面してんだ」って思う人の方がきっと弁士向きなんですよね♪ 山城さん、山内さん、「山」同士、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2014年4月20日

コメント

しとろん2014年4月20日

もっといろんな演目で、バニラ活弁を観てみたい。そうなる事を願っています。

かんぱち2014年4月20日

今なお「七転八倒」のバニラ活弁(笑) 観る側もそれを感じてなおさら引きつけられてしまいます。貴重な新人弁士さんに期待したいですね(^_^)

堅某2014年4月21日

大衆迎合主義と、自己主張主義の程々の混ぜ加減でしょうか。

ジョー2014年4月23日

皆さま、それぞれの活弁道を突き進んでください。

トキメィキボー2014年4月23日

 …ま、マジメだ…(゜o゜) 私的なことですが、Vanillaさんは時として個性が枠内で無理しているのかなぁ…と、切に感じてしまう時があります(・.・、

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