『活動弁士の映画史』高槻真樹著

あけましておめでとうございます。昨年は周防正行監督の映画『カツベン!』が公開され、活弁界はたいへん活気づき、『活動弁士の映画史 映画伝来からデジタルまで』 高槻真樹著(アルタープレス)も発行されました。本書の中の声色弁士については過去ブログ「『カツベン!』声色弁士役」もご参照くださいませ。

弁士の歴史の章は、最終的に写真を撮ったときよりずっと付箋だらけになりました。しかし本書のもっともすごいところはここからです。今まで比較的新しい文献でも現役弁士の紹介は澤登翠先生まででした。澤登先生を筆頭とした現役弁士の項目になると、一気にルポルタージュと化し、存命だからこそできるインタビューはデリケートな話題にも切り込み、高槻さんは怒られることもあり(!)私も知らなかった弁士・楽士の姿を垣間見ることができました。

私の項目のタイトルは「職業弁士・山崎バニラ」。よくも悪くもドライな私のスタンスを的確に表現しています。アニメ『ぱにぽにだっしゅ!』で私が声を担当したメソウサが大正琴片手に金髪おかっぱのウィッグをかぶり、着物姿で活弁をしたシーンの画像も掲載していただき、他のページと様子が違います(笑)

私と長電話の間柄をインタビューでお話くださった大森くみこ弁士、ありがとうございます!とても嬉しかったです!そんなくみこ弁士の歩みもドラマチックで、無声映画全盛期の映画評論家と弁士に近い対立構造が21世紀の関西の地で繰り広げられていたとは。お互いネタおろしの公演が続き、私の喉の不調もあり、最近はお電話もなかなかできませんので、この場をお借りして御礼まで。

片岡一郎弁士、坂本頼光弁士は特に”ライバル関係”として分析されています。私の立場でコメントしづらいので(汗)、とにかくあとは是非お読みいただき、本年も活弁を盛り上げていただきますよう、応援のほどよろしくお願いいたします。皆様にとって素敵な一年になりますように。活弁ライブがその一助となれましたら光栄です。出演情報はこちらをご参照くださいませ★

『活動弁士の映画史』高槻真樹著” に対して2件のコメントがあります。

  1. ガノ より:

    「カツベン!」の波に乗って、
    バニラさんはじめ活弁士のみなさんがますますご活躍されますように。
    ついでに私もその波に乗れますように。←なんで?

  2. TAKAじい より:

    初夢といえば「一姫」「二太郎」「三なすび」ですが(?)皆様よい初夢を~!本年もくだらない書き込みしてしまうと思いますが温かい目で見てやってください。バニラさんの益々のご活躍を祈っておりまする。

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