無声映画『渋川伴五郎』説明台本

9月12日、早稲田大学大隈記念講堂での活弁上映会、ご当選された皆様、予習によろしければお読みくださいませ。
声色掛け合い活弁の台本を片岡一郎弁士がご執筆くださりました。3月に京都で上演した際は当日朝にスカウトされたので一役でしたが、今回私にとって初めての大変難しい役柄もお任せいただきあせっております…!
台本表紙に「講演/神田伯山」とあるのはどういう意味かご質問したところ、私がうかがうだけではもったいないお返事をいただきましたので、一郎弁士にご許可いただき転載いたします↓
“当時の新聞には連載小説と同じ扱いで講談速記が連載されることがありました。
尾上松之助の『渋川伴五郎』は大正11年1月1日から6月22日にかけて「大阪毎日新聞」に連載された神田伯山(三代目)の『渋川伴五郎』が原作となって撮影されています。そのことを示すのが台本の表紙に載せてある「活動化した渋川伴五郎」という記事です。
この記事の趣旨をまとめると「いま本紙で連載中の『渋川伴五郎』が映画化されたよ」というものです。逆に言えば、この記事によって、今回上映する『渋川伴五郎』の原作が「大阪毎日新聞」連載の神田伯山講演速記であると裏付けられるわけですね。
ちなみに三代目伯山は次郎長伯山の異名もあり、このころ人気実力ともに絶頂期だったので、お客さんの中には「伯山の伴五郎を松之助がどう演じるのか」と興味を持って劇場に足を運んだ人もいたはずです。”
↑との事です!当時、映画は活動写真と呼ばれていたので、映画化ではなく「活動化」だったのですね!現在、大活躍の伯山先生は六代目でいらっしゃいます。さらに一郎弁士によると↓
“僕の台本は伯山速記をもとに書いているので、かなり作り手の想定に近い台詞が使われているはずなのです。”
↑皆様、どうぞますますお楽しみになさってください!
【English】
Some Japanese silent films were based on stories from kōdan, a traditional Japanese art of narrative storytelling.
【Español】
Algunas películas mudas japonesas se basaban en historias del kōdan, un arte tradicional japonés de narración oral.



「活動化」された活動家。。。速記を書ける人も読める人も天才だと思います\( ˆoˆ )/