『物語の生まれる場所へ』木ノ下裕一著
『物語の生まれる場所へ 歌舞伎の源流を旅する』(淡交社)を拝読。木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一さんの教養と探究心にあふれた一冊でした。
“ものがたりの寺”和歌山県・道成寺の絵解きの魅力も生き生きと紹介されています。絵巻と共に語られる説法「絵解き」は活弁の源流とも言われており、「活弁大絵巻」を各地で開催している身としては是非とも拝見せねば…!
“物語を語って聞かせつつ流浪する尼僧”熊野比丘尼(くまのびくみ)についても知りました。“宗教者と無宿者、巫女と芸能者のハイブリッド”という木ノ下さんの説明もセンス抜群です。
『おくのほそ道』の松尾芭蕉が旅に出たのが、今の私と同じ46歳の時と知って、勇気が出ました。木ノ下さんもみちのくを訪れ、宮城県である出会いがあります。その方は木ノ下さんのお優しい佇まいに思わず“ものがたった”のではないかと想像しました。
物語は今も各地で生まれていて、物語る事により少しずつ救われている人がいる…話芸を志す者としても、心に刻みたいです。
木ノ下亭~ことばとおと~ 明日から先行発売です。
12月1日(日)15:00開演 まつもと市民芸術館 小ホール(長野県松本市)
[落語]桂米團治/[浪曲]玉川奈々福(浪曲師)、広沢美舟(曲師)/[活弁]山崎バニラ
席亭:木ノ下裕一
【English】
Yuichi Kinoshita has published a book of travelogues visiting the lands where Kabuki stories are set. It is very interesting!
【Español】
Yuichi Kinoshita ha publicado un libro de viajes por las tierras en las que se narran las historias del kabuki. ¡Es muy interesante!
強風の日に京風ラーメンを食べました。。。物を語るっていいですね。バニラさんもずっと物語ってね!