高峰秀子著『わたしの渡世日記』

高峰秀子著『わたしの渡世日記』上下巻を読みました。長年にわたり多くの傑作映画に主演した名女優・高峰秀子さんの人生には活弁士が大きく関わります。

高峰さんは幼少期に実のお母様を亡くされ、叔母に引き取られます。叔母の夫が活弁士で、叔母である養母も女性弁士をしていたころに名乗っていたのが「高峰秀子」だったので、正確には二代目・高峰秀子、初代は女性弁士だったのです…!

活弁士の養父に連れられて松竹蒲田撮影所に見学に行ったときにちょうど開催されていたオーディションを受け、5歳で映画デビュー。叔母夫婦が離婚する決定的な出来事は、高峰さんが高名な音楽家に養女のようにして一時期引き取られる際に、養母は家政婦として音楽家一家に雇われ、夫とは別居になったことでした。

養母がいきなり自分の家政婦になった少女時代の秀子さんは働きまわる養母の口に自分のおやつを入れてあげながらついてまわる描写はたいへん切なく、しかし養母ともその後、骨肉の争いが続きます。どの出来事も衝撃的で、小学校にも通えなかった高峰さんの独特で軽快な文体に引き込まれます。

私は仕事柄、無声映画の子役時代の高峰さんを拝見する機会が多かったですが、赤裸々なプライベートとともに制作の舞台裏を拝読し、大人になってからの作品もたくさん拝見したいと思いました。さて、なぜ今、本書を読んだのでありましょう^^

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高峰秀子著『わたしの渡世日記』” に対して1件のコメントがあります。

  1. TAKAじい より:

    ラプンツェルが自分よりも十歳も年上だったとしたら「十(とお)も上のラプンツェル」ってなるのかな?。。。高峰秀子さんて聞くと映画の「カルメン故郷に帰る」とか「二十四の瞳」、子供のころ映画館で観た「喜びも悲しみも幾年月」が思い出されます。高峰さんは無声映画にもたくさん出演されてるンですね。

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