世界の映画作家26 バスター・キートン

6月25日(日)14:00~ 第779回無声映画鑑賞会 江東区 古石場文化センターにて『キートンの滑稽恋愛三代記』(1923)をネタおろしします。キートン作品を書く度に読み返すのが『世界の映画作家26 バスター・キートンと喜劇の黄金時代』(昭和50年・キネマ旬報社発行)

実は、キートン初の長編作品をこれまで活弁してこなかったのは本書が原因でもあります!?キートン作品としては『恋愛三代記』がいかに失敗作であるかを分析した項目があるのです…!

『恋愛三代記』はD・W・グリフィス監督による3時間の超大作『イントレランス』(1916)をパロディにしています。映画最初期にしてもう全てが完成されているというような映画史に欠かせない作品です。

ところが、『恋愛三代記』を酷評しているライターさんは「50年も前のそんな映画、観たことも聞いたこともない」と書いています(笑)まだビデオも一般的でなく、キートン作品がソフト化されていたかどうかも怪しい時代、他の作品についても一度映画館で観ただけで書いたと思われる間違った解説も見つけました。

私はいつもの通り、予備知識がないお客様にもお楽しみいただけるよう活弁台本を書く所存ですが、『イントレランス』はいまやインターネットなどでもきれいな画質で観ることができます。無声映画は失われたフィルムも多いですが、昭和時代よりアクセスしやすくなっているということですね。

『恋愛三代記』を改めて見直して、なんて面白いんだ!っとようやく自分の頭で考えられるようになった次第です。

世界の映画作家26 バスター・キートン” に対して1件のコメントがあります。

  1. TAKAじい より:

    これは娘の「おきみ」の置きみやげです。。。パロディにするにしてもいろいろ不便な時代に体を張って作られた無声映画ってすごいですね。三代記といえば自分が子供のころ社長三代記ってのがあって森繫久彌さんが出てました。

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